自分のための仕事

少し以前のこと。

その職場では、みんなが多くの仕事を押し付け合っていた。
多くの仕事は、補助金などのため、あるいは上の人の満足感を満たすためで、売上や周囲の評価とは関係のないのものだったということもあるかもしれない。
それをこなすことに多くの人は意味を見出せなかった。
そういう仕事が世の中にはある。

そうした仕事を、良い仕事に変えていくにはそれなりの努力が必要であり、徒労感だけがのこることも多い。
ある時、そうしたことが嫌になってきた。
それで派遣できていた職員に、
「自分ももっとうまく他の人に仕事を押し付けられるようにならないとだめですかね」
と愚痴ってしまった。
確かまだ20代だった女性に派遣職員は
「それは生き方の問題です。人を押しつけて良かったと思いながら生きていけるならいいかもしれませんが。そう生き方でいいですか?」とコメントしてくれた。
彼女こそ、意味を見出せない仕事を丁寧にやり続けている人だった。
別の機会に、もう嫌だグチる私に、「もう少しだけ頑張りましょう」と言ってくれたのも彼女だった。

どう仕事をするかは、それが評価されるかとは別に、どう生きるかと関係することを彼女から学んだように思う。